外為 | 2019年06月14日 16:07 JST

〔週間外為見通し〕20日の午前・午後の3時30分に注目=岡三オンライン・武部氏

 岡三オンライン証券投資情報部長兼シニアストラテジスト・武部力也氏=「cutting the -0.1% negative rate further, lowering the target for 10-year yields, increasing the monetary base or boosting asset purchases(短期金利引き下げ、10年債利回り引き下げ、マネタリーベース拡大または資産購入促進)」―。これは6月10日の米通信社によるインタビューに対し、黒田日銀総裁が自ら挙げた4つの追加緩和手段だ。さまざまな手段の組み合わせを示しており、筆者には政策手段を使い果たしたとする「日銀限界論」をけん制している格好にも映った。  ◇「6月20日」は午前・午後の3時30分がカギか  米国による対主要国との通商交渉が激化する中、6月4日にパウエルFRB議長は“景気拡大を維持するために適切な行動をとる”とし、利下げを示唆した。米経済への悪影響、不確実性への予防的対処との見方だが、そこで筆者が注視するのは6月20日。同日午前3時は米連邦公開市場委員会FOMCが結果を発表し、3時30分からパウエル議長が会見を予定。それから約9時間後の正午ごろ、日銀も金融政策を公表した後、午後3時30分から黒田総裁の会見が予定されている。焦点はシカゴFEDウオッチが示す、6月20日・FOMCにおける2.25~2.50%の金利据え置き確率が69.2%(6月14日時点)であるのに対し、7月31日・FOMCにおける据え置き確率は12.2%へ急減していること。6月20日午前3時30分からの会見で7月米利下げの可能性をパウエル議長が明確化し、その後の日銀の金融政策で現状維持となれば、日米の金利差縮小として3月の短観想定レート1ドル108.87円を大幅に上回る円高進行が引き起こされかねないと読んでいる。  6月7日に自民党は夏の参院選公約を発表。“本年10月に消費税率を10%に引き上げる”と明記し、経済への影響に対し“十二分な対策を講じていく”との方針も示した。仮に「10月消費増税を控えて円高進行」となるなら、「二重苦」として企業や有権者からのそしり、批判の高まりも想像にたやすい。参院選前の政権与党が日銀に政治的圧力を強める可能性もあろう。6月20日のパウエル・黒田会見が朝夕の3時30分。12時間差の間に政治が日銀を突き動かす可能性に留意したい。  今回のリスクシナリオは、(1)FOMCで据え置きも次回利下げをパウエル議長が示唆、(2)ドル安・円高反応、(3)日銀会合据え置きも黒田総裁による将来的な追加緩和・深掘りの示唆、(4)円安浮揚力上昇(ドル安抑制)、のイメージか。サブシナリオは(1)パウエル議長の利下げ姿勢後退、(2)ドル買い巻き戻し、となろう。変調シナリオとしては 6月11日にトランプ大統領が“They don‘t have a clue!(彼らはわかっていない)”とFRB批判と利下げ思考を明確に示したように、ツイッター投稿による予期せぬ“乱入”も警戒したい。  ◇6月17日週ドル円焦点  上値焦点は6月11日高値108円81銭5厘。越えれば5月31日高値109円63銭5厘、5月30日高値109円93銭5厘。下値焦点は6月5日安値107円80銭、1月10日安値107円75銭5厘、1月4日安値107円50銭。節目107円00銭、1月3日の円急騰時からの反転後、夕刻時の戻り安値106円75銭。 【予想レンジ】ドル円:107円00銭~109円60銭(了) [時事通信社]


海外主要市場

市場 限月 現価(ドル) 前日比
NYMEX原油先物 ポイント 57.01 -0.09
NYMEX金先物 12月限 1474.2 +1.4
NYMEXプラチナ先物 1月限 920 +0.8
NYMEXガソリン 11月限 1.6563 -0.004
WTI ・・・ 54.88 +0
シカゴコーン ・・・ 366.75 +0
シカゴ大豆 ・・・ 905 +0
シカゴコーヒー ・・・ 109.75 +7.05
CRB商品指数 ポイント 0 +0