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〔週間見通し〕NY金、米中の強弱材料交錯も若干上方向か=楽天証・吉田氏
▽吉田哲・楽天証券経済研究所コモディティアナリスト=来週のニューヨーク金先物相場は、米国の経済指標改善と中国の景気減速懸念という強弱材料が交錯する中、1100~1150ドルとほぼ横ばい水準で推移すると想定しているが、チャートなどから見ると、若干上方向になるのではないか。 米国で国内総生産(GDP)などの指標が全体的に改善傾向を示す中、利上げが近づいているとの意識が強まればドル高・金安要因となりそうだ。一方、中国の景気減速懸念をきっかけとした世界的な株価の急落はいったん落ち着いたが、追加金融緩和など一連の経済対策が効果を発揮できるのかという懸念は払拭(ふっしょく)されていない。米シカゴ・オプション取引所(CBOE)の恐怖心指数(VIX)も依然として高めの水準にあり、金が買われやすい状況は継続しそうだ。 来週は、米国と中国で8月の景況感を示す指標が相次いで発表される。米国ではシカゴ景況指数、サプライ管理協会(ISM)の製造業・非製造業景況指数、中国では国家統計局の製造業購買担当者景況指数(PMI)、財新の製造業PMI確報値、サービス業PMIなどが注目される。また、週末には8月の米雇用統計が発表される。弱い数字が出れば金は買われるだろう。 NY金はチャート上、17日に9日移動平均線が25日移動平均線を上抜けており、上昇局面になっている。直近には調整もあったが、まだ9日線は25日線より上の水準にあり、またどちらの線も上向きになっているので、上昇局面が継続しているとみることができる。足元の相場は25日線近くまで下がってきているが、接する水準になれば反発のきっかけになりやすいと考えている。(了) [時事通信社]
海外主要市場
市場 | 限月 | 現価(ドル) | 前日比 |
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NYMEX原油先物 | ポイント | 68.29 | -0.04 |
NYMEX金先物 | 4月限 | 1346.8 | -4.1 |
NYMEXプラチナ先物 | 5月限 | 935.3 | -1.6 |
NYMEXガソリン | 4月限 | 2.0774 | +0.0042 |
WTI | ・・・ | 68.25 | +0 |
シカゴコーン | ・・・ | 382 | -0.75 |
シカゴ大豆 | ・・・ | 1037.25 | -1 |
シカゴコーヒー | ・・・ | 114.25 | +0 |
CRB商品指数 | ポイント | 0 | +0 |